色鮮やかな韓国の伝統衣装、韓服╱チマチョゴリ。
景福宮や民俗村など韓国の伝統的な観光名所では、着付け体験もでき外国人観光客に人気です。
そこで今回は、韓国人が韓服を着る場面や流行りの韓服ファッションについてご紹介します。
韓服はいつ着るの?
日本では成人式や結婚式などで着物を着ますが、韓国では韓服をいつ着るのでしょうか?
1歳の誕生日
韓国では生後1年を迎えた子どもをお祝いする、ドルジャンチと呼ばれる行事があります。
これは親戚や友人が集まって子どもの健やかな成長を願う伝統行事。
ドルジャンチの主役である子どもとその両親は、韓服を着て出席することが多いです。
旧正月や旧盆
お正月やお盆を旧暦で祝う韓国では、幼稚園から小学生ぐらいの子どもたちが韓服を着ます。
この時期になると、ショッピングセンターや大型スーパーでは子供向けに色とりどりの韓服が並び、価格は1着3万ウォン(約3千円程度)から。
中学生や高校生になると、家庭でもほとんど着ませんが、小さいうちは毎年のように新しい韓服を買って着せています。
結婚式
日本でも神前挙式があるように韓国でも伝統婚礼の様式があり、新郎新婦と両家の両親は韓服を着ます。
伝統婚礼でなく教会や結婚式場で結婚式を挙げる場合でも、ペベクという韓国の伝統儀式があります。
ペベクは、新郎新婦が新郎の親戚に挨拶をする重要な場。
ウェディングドレスを着て結婚式を挙げた後、新郎新婦はすぐに韓服に着替えてペベクを行います。
結婚式で着る韓服は、レンタルとオーダーメイドがあります。
参列客では両家の母親をはじめ、親族の女性のみが韓服を着るのが一般的。
友人が韓服で参列すると親族と思われてしまうので注意!
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ちなみに新婦の母親は暖色系、新郎の母親は寒色系と色合いが決まっています。
↑画像をみれば新郎新婦の母親がどちらかはっきりわかりますね。
※結婚式は両家の母親の入場から始まり、二人がろうそくに火をつけた後、客席にむかっておじぎします。
その他の伝統行事
韓国では、60歳の還暦や70歳の古希を伝統行事で祝うことがあります。
その日は、参列者も韓服を着て出席することが多いです。
結婚後は、夫や妻の親戚の結婚式でも韓服を着ますがこれらの伝統行事でも、最近では韓服の代わりにスーツやワンピースを着ることが次第に増えてきています。
日本では子供の入学卒園式で着る母親もいますが、韓国では絶対にありえません。また七五三のような行事もなく、夏祭りに浴衣を着るのに似た状況もありません。
韓国舞踊をやっていたり、仕事柄着るのでなければ大人になってからは自分と親族の結婚式、子供の1歳の誕生パーティくらいでしか着ることはありません。
着物との違い
日本の着物は何重にも重ねた後、いろいろな形で帯を締めます。
一人で着るのはとても難しく、着付けの資格を持った人に着せてもらうのが一般的です。
これに対して韓服は、全体的にふわっとして余裕があり一人でも簡単に着ることができます。
韓服の下には、透けないように白いワンピースやズボンを着るだけ。もちろん韓服の着付けを専門とする資格もありません。
自分でさっと着ることができ、長い間着用していても窮屈でないというのも韓服の魅力です。
最近流行りの韓服
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毎日着ている洋服と同じく、韓服にも流行があります。
伝統的な韓服は、黄や赤、緑、青などはっきりとした原色が多かったですが、最近の流行は淡いパステルカラー。
ふんわりとした明るい印象を与え、若い世代を中心に人気です。
色味が強くないので、上下を合わせても色のバランスが良くとてもきれいです。
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また、結婚式では真っ白の韓服が人気。
まるでウェディングドレスの韓服バージョンで、オーダーメイドであつらえる新婦が多いです。
最近では、新婦のスカートと新郎のズボンを同じピンクにといったように新郎新婦がおそろいの色で合わせるの主流。
普段からペアルックの洋服を着ることが多い韓国では、おそろいで着る韓服も新郎新婦に大好評です。
普段着には改良韓服が人気!
本来韓服はシルクで作られていますが、最近では綿やポリエステルなどの素材で作った韓服が人気。
現代は韓服を着る機会が少なくなっていますが、伝統を受け継ごうという動きが活発化している韓国。
普段着として着られるようにアレンジされたものを改良韓服と呼びます。
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全体的な作りやリボン、ボタンなど韓服のイメージを残したままで現代風に作られています。花柄や水玉、ミニスカートやワンピースまでその柄やスタイルはさまざま。
かわいくて着やすい改良韓服は、若い世代を中心に人気を呼んでいます。
最後に
伝統衣装を着る機会が少なくなっている韓国では、新しい形や扱いやすい素材の韓服も次々と考案されています。
韓国ドラマや韓国旅行で実際に見る機会があれば、韓服の色や形にも注目するとおもしろいですよ。