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キムヨンラン(金英蘭)法による韓国運動会の変化!アイドルサポートへの影響は?

2016年9月に韓国で施行されたキムヨンラン(金英蘭)法。

政治家をはじめとする公務員の汚職を取り締まる目的の法律ですが、これにより学校教育の場でも明らかな変化が出てきました。

先生への貢物が当たり前だった時代はもう過去の話?!というかこれまでが異常だった?!

小学校の運動会を例にキムヨンラン法の意外な実態についてレポートします。

目次

キムヨンラン(金英蘭)法とは?

キムヨンラン法とは「公務員の汚職を取り締まろう」という目的で2016年9月に施行された韓国の法律。金英蘭(キムヨンラン)元国民権益委員長により提案されたためこの名となりました。

韓国はとかく情に訴えるお国柄。金品のやり取りにより不正行為を見逃す役人は当たり前・・・。

韓国のある手続きの申請で引っかかってしまった友人のこと。別室に呼ばれ新聞を渡されました。

「これを読みながら待ってろってこと・・・?」

そう思いながらその場にいましたがなかなか呼ばれません。

尋ねると役人は「この新聞に(お金を)包め!ってことだよ」と答えたとか。

法に触れる行為であるという感覚もないため、政治や役所の世界だけでなく、学校教育の場でも賄賂が横行していました。

内申点を上げてほしいならいくらかお金を包まないといけない、教師側もそれを当たり前のように考えていた時代・・・といってもそれほど過去の話でもありません。

2000年代まで当たり前で、現在も高齢者は「孫の成績を上げるには先生にプレゼント」と考える人も大勢います。

先生側も親のそういった心情を利用することも珍しくありませんでした。

ある父親がカーテンの会社を経営していると聞き、担任教師は学校のすべてのカーテンを取替え、さらに自宅のカーテンまで注文。

それをすべて生徒の父親負担でやったというのです!

日本人の感覚では考えられないことですが、親も教師も暗黙のうちにこういったやり取りが行われていました。

学校教育への影響は?

この法律の施行により、親がむやみに学校に来ることを禁ずる雰囲気になってきました。

というのも、教育熱心な親が「先生何かお手伝いありませんか?」とわざわざ買ってでて、教室内の掲示物を貼ったり教材準備の手伝いをしていたのです。

役員でもないのに子供の株を上げようと親も必死のアピールをしていました。

先生への差し入れも当然ありました。

しかし、キムヨンラン法に触れる恐れがあるため、紛らわしい行為は一切やめようということになったのでしょう。

授業参観などの親が来る行事以外は校内にむやみに入れなくなりました。

キムヨンラン法で運動会が変わった?!

二年に一度、9月に大運動会があります。たいていどこの小学校も、学芸会と交互に2年に一度しか運動会がありません。

日本のそれと比べると盛り上がりに欠ける行事なのですが、運動会でのお弁当は日韓共通のお楽しみ。

韓国のサイトで「運動会」と検索すると「先生へのお弁当」というワードが一緒に出てきます。

法律施行前まで、遠足や運動会などの行事の際は先生へお弁当の差し入れは親にとって絶好のアピールチャンス!

2016年9月以降、この法律に対する小学校の対策はさまざまでした。

A小学校
運動会の前に「先生へは水一本の差し入れも禁止。」との連絡があり、当日は校門前に食べ物の持込をチェックする先生をおいて、厳しく取り締まった。

B小学校
児童と父兄は運動場でお弁当を食べる。教職員は教室内で別に食事をする。

C小学校
2学年ごと、3日間にわたって運動会を開催。すべて午前中で終え、ランチなし

など、保護者からの差し入れを受け入れないための対策が。

これによる保護者の意見は二つに割れています。

「これまで先生や子供たちへの差し入れは正直負担だったので、なくなってよかった」

「不正腐敗をなくそうという趣旨には賛同するが、先生のための小さなお礼も賄賂とみなされるなんて悲しい社会だ」

先生への贈り物をはじめたら上限にキリがありません。運動会に水一本差し入れられないのは、厳しい気もしますが、こういった社会を変えるためには仕方のないことかと思います。

でも2年に一度しかないのに、午前中で競技を終えたり、行事自体が縮小してしまうのは残念ですね。

アイドルサポートへの影響は?

キムヨンラン法は公務員だけと一般的に思われていますが、放送業界にも適用されます。

韓国のファンたちは憧れのアイドルや芸能人にはお金を出し合ってさまざまな貢物をします。それを総称してサポートといいます。

撮影現場へのお弁当の差し入れ、ケータリングサービスなどなど。

これらはアイドル本人だけでなく、現場スタッフすべてに振舞われるもので、自分の応援する芸能人に花を持たせようと監督に個別プレゼントということもありました。

しかしこの法律により、プロデューサーや監督など重職者・記者などの放送関係者への貢物は禁止となりました。(スタッフはOK)

サポート文化はファンの間で年々競争が過熱し、10代の若い子らがこの資金を手に入れようと不正行為をしてしまうのではないか?など問題視されていたため、芸能関係者にとってはありがたいとする意見もあります。

こういった風潮により、近年サポート文化の風向きが変わり、単なる高価な貢物ではなく、アイドル名義のボランティア活動や寄付など福祉的サポートへと変化していっています。

最後に

韓国は新しいもの好きで、すごいエネルギーでどんどん変わっていきます。

5年10年前に当たり前だったことが、もう今では考えられない、なんてこともよくあります。

今では小学校の先生に賄賂だなんて韓国のママたちにとってもなじみのないことになってきました。

この機会に汚職を撲滅させようという社会的風潮により、いい方向に進めばいいなと思っています。

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