韓国はサッカー熱狂国。特に代表選となれば、子どもから大人まで熱い声援を送ります。
ところが、テレビに映し出される国内リーグ戦の観客席はガラガラ?ということも。
今回は、韓国サッカーKリーグの観客動員数と人気ぶりをJリーグと比較してみました。
韓国サッカーKリーグがガラガラ?
韓国サッカーのKリーグには12チームあり、2018年は全北現代モータースが2年連続で優勝しました。
確かに韓国は、野球とトップを争うほどファンの多いサッカー熱狂国。
でも、国内Kリーグでは以前から観客動員数の低さが問題視されてきました。
スイスのサッカー専門調査機関CIES Football Observatoryは、全世界のサッカーリーグの観客動員数を調査。
過去5年間(2013〜2018年)1試合当たりの平均観客動員数を見ると、Kリーグは7104人で24位。
一方、日本のJリーグはJ1が18,227人で12位、J2が6892人で26位となっています。
この数字だけ見ても、Jリーグに比べてKリーグの人気の低さが伺えます。
Kリーグ2019シーズン開幕戦は?
韓国Kリーグの2019シーズンは3月1日に開幕。
昨年の開幕戦6試合では1試合あたりの観客動員数が平均9,142人でしたが、今年はなんと13,226人を記録し対前年比44.7%増という好発進を切りました。
これには、2018年6月にロシアで開催されたFIFAワールドカップ、そして8月のジャカルタアジア大会という大きな国際大会が目白押しだった昨年の余波がKリーグの開幕戦にも影響を与えたと見られています。
これに対してJリーグの開幕戦。
2月22、23日の観客動員数は1試合あたり平均21,179人という人気ぶりを見せました。
昨シーズン全体では平均19,064人を記録し、今年はついに平均20,000人を超えるのではないかと期待されています。
韓国サッカーKリーグが不人気の理由
韓国ではサッカーファンが多いにもかかわらず、どうしてKリーグの観客動員数は少ないのでしょうか?
その背景には納得の理由がありました。
スター選手の不在
韓国には英雄と称されるソンフンミン選手
(プレミアリーグ・トッテナム・ホットスパーFC所属)
イスンウ選手
(イタリア・セリエBのエラス・ヴェローナFC所属)
ファンウィジョ選手
(ガンバ大阪所属)
など世界的に活躍する素晴らしい選手がたくさんいますが、ほとんどが海外クラブ所属。
国内のKリーグにはスターと呼ばれる選手がいないことから、ファンの関心を引き寄せることに苦労しています。
確かに、「代表選は応援するけどKリーグには関心がない」という人が多い韓国。
毎晩テレビで流れるスポーツニュースでも、Kリーグより海外クラブで活躍している韓国出身のサッカー選手を報じることが多いのです。
中国リーグの成長
実は韓国のお隣、中国のスーパーリーグの著しい成長がKリーグにも影響を与えていると指摘されています。
先述したCIES Football Observatoryの調査によると中国リーグの観客動員数は平均22,594人で、日本よりはるかに多くアジアトップ。
特に中国はサッカー市場でも爆買いを推し進め、高い移籍金でヨーロッパや南米出身の有力な外国人選手を次々と獲得。
おのずとサッカーファンも試合に足を運び、目の前で繰り広げられる熱戦に声援を送ります。
このような大いに盛り上がる中国リーグを横目に、金銭面やバックアップが充実していないKリーグはやはり魅力に欠けると言えます。
持続性の欠如
韓国は熱しやすく冷めやすい国民性。
スポーツにおいても一気に盛り上がれば国を挙げて一丸となりますが、その盛況ぶりはほとんどが短期間で終わってしまい継続しません。
そのため韓国の代表選手が大いに活躍した国際大会の後にはサッカーの盛り上がりを見せますが、あっという間に国民の関心が薄れてしまうのです。
Kリーグのチーム運営側としても、マーケティング戦略においてファンの関心をつなぎとめ観客動員数をどのように維持するかという点に頭を悩ませています。
サッカーファンの多い韓国ですが、Kリーグには数々の難題が残されています。
選手にとってもファンにとっても、魅力あるサッカーの環境づくりが急務と言えそうです。
今シーズンの観客動員数がどのような曲線を描くのか、注目したいですね!
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