韓国在住歴20年以上になる筆者は小学生の息子がアトピーを発症しています。
ステロイドの使用でアトピーをこじらせてしまった経験から脱ステを決意!
韓国の皮膚科に通ったり韓医院にも行ってみたり、韓国での情報収集と経験をもとに
「韓国にアトピー患者はいないのか」
「いないように見える理由」
について以下にまとめました。
韓国にアトピー患者はいないのか
結果から言うと、【いないわけではないが日本より圧倒的に少ない】、ということが言えると思います。
ちなみにアトピーだけでなく、食物アレルギーを持つ人も少ないです。
現在アトピーを発症しているのは若い世代や子供に限定的で、40代以上の人にはほとんどなかったため、社会的な理解も得られていません。
韓国は美容皮膚科がさかんで、皮膚科はどこも美容部門を併設しています。
ほくろやシミのレーザーなど美容部門の方が稼げるからなのか、儲けにならない皮膚疾患を丁寧に診てくれる皮膚科を探すのが大変です。
皮膚科に数件行きましたが、アトピー患者を診た医者の経験値も低そうな印象でした。
日本よりアトピー患者少ない理由について以下の点が挙げられます
食生活が保守的
韓国では外食で洋食や外国料理を食べることがあっても、家でお母さんが洋食を作ることはほとんどありません。
家では韓国料理を食べるのが一般的で、キムチも必ず食卓に上がります。
もちろん学校給食でもご飯・汁物・キムチは基本です。
料理方法についても保守的で、オーブンを使う料理は家では基本的にしませんし、バターやクリームを家庭料理に使うことはありません。
マヨネーズも韓国料理を前にしては外国の調味料という立ち位置のままです。
風土に根差した食生活を続けていることが肌の健康につながっていると思われます。
しかし近年韓国にも外食チェーン店が多く参入し、若い世代では以前より抵抗なく日常的に外国料理を食べるようになりました。
食生活の変化により、今後韓国にもアトピー、アレルギーが増えるかもしれません。
乳製品の摂取量が少ない
上述の食生活が保守的を掘り下げた内容になりますが、乳製品の摂取量も関係しているのではないかと思います。
アトピーには乳製品が良くない、と言われますが、韓国の乳製品は日本ほど市場が大きくありません。
私が韓国に来た20年前は「チーズは油っぽくて胃もたれする」と言って、好んで食べる人はあまりいませんでした。
義母、夫をみても牛乳やヨーグルトを摂る習慣がなく、韓国人の生活に牛乳が根付いていないことがわかります。
また小学校では給食時間ではなく休み時間に牛乳が配られます。
給食ももちろん韓国料理がメインなので、牛乳と一緒に食べるのは合わないわけです。
さらに牛乳は希望者のみ配られるため、希望しない子も多いとのこと。
しかし今ではチーズトッポキやチーズタッカルビなど、韓国料理にも乳製品が取り入れられるようになり、若い世代では抵抗がないようです。
この20年で韓国でも乳製品の摂取量は激増しましたので、食生活の変化が健康にどのように関係するか今後も注視したいところです。
ステロイドを日常的に使っている
うちの子供のアトピーに関して、色んなママ友から情報を得ようと尋ねたところ、
「子供に日常的にステロイドを使ってるよ」
と答える人が何人もいました。
「ひじの内側に湿疹が出るたびに使ってる」
実はアトピーはあるんだけれども、そのつどステロイドを使っているためないように見える、ということがあるんだと思いました。
ときどき足首や膝の後ろ、首などにアトピーらしき湿疹がある子供を見ます。
目立たないだけで、子供世代にはアトピー患者はいるようです。
ただ、ステロイドを使い続けてアトピーをこじらせてしまった世代がまだいないため、今後はわかりません。
まとめ
・韓国にアトピー患者が少ないのは風土に根差した食生活をしているため
・韓国料理中心の食生活で乳製品の摂取量が少ないため
・ステロイドを使い続けた世代がまだいない
在韓20年の現段階での見解は以上です。