地理的に最も近い韓国は、日本人の旅行先や留学先として根強い人気があります。
韓国に滞在するとなったら気になるのが物価。食べ物やコスメなど、日本と比較して韓国の物価は高い?低い?
そこで今回は、現在の韓国の物価を徹底解説!品目ごとに日本と比較してみました。
■目次
韓国の経済と人口密度

歴史的に見ると1950年から3年間続いた朝鮮戦争でインフラが壊滅しましたが、その後大きく経済成長を続けた韓国。
1997年には通貨危機に瀕し国際通貨基金(IMF)から資金支援を受け、2018年の国内総生産(GDP)は世界12位にまで成長しました。
韓国の人口密度は518.08人/㎢で世界14位。
日本の334.72/㎢(25位)に比べるとはるかに高いことが分かります。
特に首都ソウルには全人口の5分の1が暮らしており、人やモノが集まる経済の中心。
そのため住宅価格が高騰し、生活費が最も高い都市となっています。
韓国の物価上昇率は?
数年前までは、日本と比較して物価が安いと言われることが多かった韓国。
近年来日した中国人による爆買いが話題になったように、韓国でブランド品やコスメ、伝統雑貨などを大量買いする日本人の姿がよく見られました。
ところがここ数年の間に韓国の物価は上がり続け、その物価上昇率は10年前に比べなんと50%に達します。
今では日本とほとんど変わらないという認識が正しいようです。

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韓国の平均収入と消費項目
韓国の最低賃金は、
2017年6,470ウォン(約597円)
2018年7,530ウォン(約695円)
2019年8,350ウォン(約771円)
と年々引き上げられています。
韓国の一ヵ月の平均世帯収入は約452万ウォン(≒41.6万円)ですので日本の約45.8万円と大きな差はないようです。
韓国人が大きく消費する項目は住居費と教育費。
教育熱心で知られる韓国では、幼稚園の頃から英語や国語の塾に通わせることも珍しくありません。
韓国の生活費
2019年3月、イギリスの大手週刊新聞『エコノミスト』の調査部門EIU(Economist Intelligence Unit)がWorldwide Cost of Living2019(世界生活費ランキング)を発表。
これは食費、服飾費、家賃、交通費、教育費など160項目以上の価格を調査し、世界で最も生活費が高い都市トップ10をランキングしたものです。
この調査によると大阪が5位、ソウルが7位にランクイン。
全体的に見ると、日本と比較して韓国は物価が安い国とは言えないようです。
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韓国の通貨と為替

韓国で使われている通貨はウォン。
一番金額の大きい紙幣は5万ウォン札。続いて1万ウォン札、5千ウォン札、千ウォン札があります。
硬貨は500ウォン、100ウォン、50ウォン、10ウォンの四種類がありますが、10ウォン玉はほとんど使われません。
2019年4月に入り韓国のウォン安が進み、現在の為替レートは100円が約1,085ウォンとなっています(2019年5月現在)
ウォン安が続けば日本人が韓国へ行って消費しやすくなりますが、韓国の経済を考えると決して良いことではありません。
韓国はカード大国
韓国では、現金よりクレジットカードを主に利用する国。
経済産業省のキャッシュレス・ビジョンによると、韓国のキャッシュレス決済比率は驚くべき89.1%(2015年時点)。
これに対して日本はわずか18.4%に留まっています。
韓国ではコンビニや病院、郵便局、個人営業の店などどこでもカードを使って支払います。
カード払いにするとお店が負担する手数料が発生するので、たった数百円をカードで計算するのは日本人からすると申し訳ない気持ちになるかもしれません。でも韓国ではごく普通のこと。
ただし露店や屋台、市場などではカードが使えないことが多いので、現金も持ち歩いておくと便利です。

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日本と比較して韓国の物価が安いもの
日本と比較して韓国の方が安いものと高いものを把握しておくと、旅行や留学にも役立ちます。
ここでは、品目ごとに日本と韓国の物価を比較しました。
交通費
韓国で日本人が安くて驚くものが交通費!
観光客もよく利用する地下鉄は、一定区間の基本運賃が約1,250ウォン(約115円)。
区間を越えると追加運賃が発生しますが、その区間も日本よりかなり広いのが特徴です。
バスは基本運賃約1,400ウォン(約129円)、タクシーの初乗り料金は約3,800ウォン(約351円)。
日本のタクシー初乗り料金と比較するとわずか3分の1程度なので、韓国ではタクシーを気軽に利用できます。
ソウルから釜山へ長距離移動する場合、高速列車KTXで約2時間45分。運賃は約6万ウォン(約5,534円)です。
日本の高速列車よりはるかに安く移動できるので、地方都市へ足を延ばす旅行客には大変助かります。
「T-money」と呼ばれる交通カードを利用して乗車すると割引も。チャージすれば毎回切符を買う必要もなくとても便利です。

ホテル代
韓国は国を挙げて外国人観光客の誘致に力を入れており、特にソウルや釜山などでは宿泊施設がとても増えました。
日本と比較して安く、観光客にはうれしいのが韓国のホテル代。
通常日本では一人当たりいくらと決まっていますが、韓国では一部屋当たりの宿泊料金が設定されています。
観光地ではやや高い傾向にありますが、四つ星ホテルの相場は一部屋7~10万ウォン(約6,450~9,215円)。三つ星クラスでも一部屋5万ウォン(約4,606円)前後です。
もし二人で利用するなら、日本よりはるかに安く泊まれます。
外食費
ビビンバやチヂミ、チーズタッカルビなど日本人にも人気の韓国料理。
最近では有名でおしゃれなレストランも増えましたが、ローカルグルメも多い韓国。
現地の人がよく利用する飲食店や屋台、市場などの食べ物は日本と比較して安いところも。
例えば、
キムパプ(のり巻き)は一本2,000w~(約184円)
トッポッギは一皿3,000w~(約276円)
キムチチゲ定食6,000w~(約553円)
サムゲタン10000w~(910円)
※2019年5月22日のレート計算(100円 = 1099.16ウォン)
で食べられます。
ただしソウル中心部の明洞(ミョンドン)や江南(カンナム)などは店舗の賃料や人件費が高いことから、食べ物の料金設定もやや高い傾向にあります。
飲料
旅行中の水分補給は必須。
韓国では生水ではなくミネラルウォーターを飲むのが一般的ですが、ペットボトル500mlが約400ウォン(約37円)とお買い得。
ただし、ジュース類は日本よりやや高く、コーラやサイダーなど1.5リットルのペットボトル一本が約2,000ウォン(約184円)以上します。
その他、韓国のお酒も安価で買うことができます。
コスメ
韓国旅行のおみやげにも欠かせない韓国コスメ。安くて機能性の高い韓国コスメは日本人にも大人気です。
もちろんデパートで売られているような高級ラインもありますが、おみやげのばらまき用としてぴったりのプチプラコスメも品揃えが豊富。
例えば、日本の3分の1ぐらいの値段で買えるシートマスクパックやハンドクリーム、BBクリームなどはまとめ買いするとさらにお得です。
ファッション雑貨
韓国では、路上に多くの露店がお店を構えています。
ストールや帽子、靴下、バッグなどかわいいデザインも多く、日本より安く購入できます。
例えばバッグは10,000ウォン(約920円)、ストール5,000ウォン(約460円)など、おみやげや普段使いにもおすすめです。
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日本と比較して韓国の物価が高いもの
カフェ代

韓国では食事代よりコーヒー代の方が高いと言われるほど、カフェのメニューは日本より高い料金設定となっています。
それでも韓国の街中にはカフェがたくさんあり、曜日や時間帯に関わらずいつも多くの人でにぎわっています。
一般的なアメリカンはレギュラーサイズで約4,500ウォン(約414円)、キャラメルマキアートは約6,000ウォン(約553円)近くすることも!
他のカフェに比べてやや高級志向のスターバックスも、日本より2割近く高くなっています。
アメリカンを200~300円程度で飲める日本と比較すると、韓国のカフェは約2倍高いと言えます。
トイレットペーパー他紙製品
留学や就職で韓国に長期滞在する場合は、日用品が欠かせません。
その中でも高いのがトイレットペーパー。
日本では12ロール400円前後で売られていますが、韓国では7,000ウォン(約646円)から2万ウォン(約1,845円)を超えるものも!
値段の割に表面がざらざらしているものが多く、日本のようにふわっと柔らかいトイレットペーパーはあまりありません。
下水事情があまり良くない韓国では、使用済みペーパーをトイレで流せないところも。
場所によっては個室にトイレットペーパーが設置されていないこともあるので、韓国旅行ではポケットティッシュを持ち歩くことをおすすめします。

ガソリン
日本ではレギュラーガソリンが1リットル当たり140円前後ですが、韓国では約2,070ウォン(約191円)と少し高め。
実は日本と韓国ではガソリン税が異なり、日本の40%に対して韓国では57%。
韓国はガソリン代が高く維持費に困るのではと思いきや、ソウルの街中はどの道路も毎日渋滞するほど車がたくさん通っています。
車離れが指摘されている日本に比べて、韓国では若年層でも車を使用している人が多い印象です。
ビッグマック

ビッグマックと言えば、ファーストフードチェーン店マクドナルドの代表メニュー。
先述したイギリス週刊新聞『エコノミスト』は、世界中で売られているハンバーガーの価格を比較しビッグマック指数というものを発表しています。
2019年のデータによると、韓国のビックマックは一個約4,600ウォン(約424円)。日本の390円に対して少し高いことが分かります。
これに飲み物やサイドメニューを加えると、飲食店と変わらない値段に。
手軽に食べられるファーストフードですが、必ずしも安いとは言えません。
100円ショップ
たくさんの生活用品を安く買える100円ショップは韓国でも大人気。日本生まれのダイソーは街のあちこちにあります。
でも商品をよく見てみると100円で買えるものはとても限られており、ほとんどが2,000~3,000ウォン(約184~277円)以上。
同じものが日本では二つ買えると考えると、少しもったいない気がします。
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韓国で買い物におすすめの場所は?
長期滞在に限らず、おみやげを探すときにも便利なのが大型スーパー。
韓国には全国各地にイーマートやロッテマートという大型スーパーが点在しており、食品から衣類、雑貨まで何でも手に入ります。
特にスーパーが独自に販売するプライベートブランド商品なら、より低価格で安心。韓国でのショッピングにはぜひ立ち寄りたい場所です。
また、伝統市場でもいろいろなものが安く買えます。

日本では東大門市場や南大門市場が有名ですが、漢方薬で有名な京東(キョンドン)市場やB級グルメから衣類まで揃う廣蔵(クァンジャン)市場などもおすすめ。
より韓国の日常に近い雰囲気を味わえます。
韓国での上手な買い物のポイント
韓国ではまとめ買いをするとおまけをくれたり、1+1(一つ買えばもう一つ無料)のイベントをよくしたりするので、このような機会を利用すればもっと上手に買い物ができます。
留学や就職などで長期滞在をする予定の人は、日本と比較して物価の安いものは韓国で、高いものは日本帰国時に購入するなど工夫することもおすすめです。
最後に
昔は日本より物価の安いイメージが強かった韓国ですが、現在はさほど差がないようです。
日本と韓国の物価の違いを参考にして、ぜひ韓国旅行や長期滞在に役立ててくださいね!
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